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スーパースコアラーにして最も嫌われているNBA選手!?ケビン・デュラントを徹底解説

「ケビン・デュラントって有名だけど、どんな人なの?」
「詳しくケビン・デュラントについて知りたい!」

206cmの身長に加え、ガード顔負けのハンドリングで得点を量産するケビン・ウェイン・デュラント(Kevin Wayne Durant )は、新人王、リーグ最年少での得点王、2013~2014シーズンMVPなど数々の賞や記録を作っています。

そんなデュラントですが、同時に2019年現在NBAのなかで最も嫌われている選手でもあります。

なぜNBAを代表するスコアラーであるにも関わらず、NBAで最も嫌われている選手となってしまったのでしょうか?

今回はそんなケビン・デュラントを徹底解説します。

1.デュラントの身体特徴と選手歴

2007年のNBAドラフトで、シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)から全体2位指名を受けたケビン・デュラント。

高校時代からスター選手だったデュラントは、高校卒業後すぐにドラフトへのアーリーエントリーが予想されましたが、2006年からドラフトエントリーに年齢制限が加えられたことにより、1年間テキサス大学でバスケットをプレイし、2007年に満を持してNBA入団を果たします。

そんなデュラントの身体特徴、NBAでの活躍を紹介します。

デュラントの選手データ

・身体特徴

・チーム遍歴と各チーム内でのポジション

・ゴールデンステート・ウォリアーズ移籍による批難

(1)身体特徴

今でこそ圧倒的なオフェンス力で得点を量産するデュラントですが、生まれつき身体能力が突出していたわけではありません。

NBA入団前の身体・体力テストでは、84㎏のベンチプレスを一度も持ち上げられないなど、当時は身体能力が他の選手に比べて低かったことが分かります。

ケビン・デュラント ステファン・カリー
垂直跳 66cm 74.9cm
コート3/4(約21m)走 3.45秒 3.28秒
ベンチプレス(84 kg) 0回 10回
ウイングスパン 225cm 191.8cm

ゴールデンステート・ウォリアーズのチームメイト、ステファン・カリーの当時の測定記録と比べてもその差は歴然ですね。

84kgのベンチプレスをカリーが10回上げているのに対し、デュラントが0回というのは本当に驚きです。

ただ、唯一デュラントが他の選手よりも上回っていたのが、ウイングスパン

ウイングスパンとは両腕を左右に水平に広げたときの、片方の指先からもう片方の指先までの長さのことで、バスケットでは身長と同じくらい重要な指標となります。

デュラントはこの長いウイングスパンを最大限利用して、NBAを代表するスコアラーになりました。

#1.「ウイングスパンの長さ」リーチの高いダンクとブロック

デュラントのSF(スモールフォーワード)ですが、幼少期は背が低くポイントガードだったこともあり、ハンドリングが非常に上手いです。

素早いクロスオーバーでディフェンスをかわし、カットインからのダンクが得意プレイ。

その際に腕を高く上げることで、ディフェンスにブロックされることなく、完全にディフェンスの上からダンクすることができます。

また、ディフェンス面でも長いリーチを活かして、ダンクやレイアップシュートの体制に入ったオフェンスの後ろから、ノーファールでブロックができるのです。

(2)チーム遍歴と各チーム内でのポジション

今ではステフィン・カリーと共にNBA3連覇を目指す、ゴールデンステート・ウォリアーズの主力選手ですが、それ以前はオクラホマシティ・サンダーの絶対的エースとして8シーズンプレイをしています。

このゴールデンステート・ウォリアーズへの移籍こそ、デュラントが「最も嫌われているNBA選手」と呼ばれる原因となります。(その理由については別枠で解説します。)

デュラントのチーム遍歴とチームでのプレイスタイルを紹介します。

チーム遍歴

・2007~2008 シアトル・スーパーソニックス
・2008~2016 オクラホマシティ・サンダー
・2016~ ゴールデンステート・ウォリアーズ

#1.【2007~2008】シアトル・スーパーソニックス

デュラントが入団した2007~2008シーズンのシアトル・スーパーソニックスは、チームの売却により本拠地をシアトルからオクラホマシティへ移転する計画が浮上し、シアトル市と裁判沙汰になるなど運営状況の悪化が心配されていました。

チームとしても2004~2005シーズンを最後にプレイオフ進出を逃しており、ルーキーのデュラントに対する期待はかなり大きいものでした。

デュラントを中心としたチームの若返りを目指すため、当時エースのレイ・アレンや主力選手だったラシャード・ルイスを放出するなど、スーパーソニックスは大規模な改革を行い2007~2008シーズンに臨みます。

デュラントはシーズン序盤こそ、NBAの厳しいディフェンスを前にフィールドゴール成功率が3割台と、本来の活躍ができませんでしたが、カットインやインサイドプレイを武器に得点を積み重ね、最終的には平均20.3得点、4.4リバウンド、2.4アシストを記録し、その年の新人王に輝きました

しかし、チームとしてはレイ・アレンなど経験豊富な主力選手が抜けた穴が大きく、20勝62敗のカンファレンス最下位でシーズンを終えることとなりました。

#2.【2008~2016】オクラホマシティ・サンダー

2008~2009シーズンより正式に本拠地をオクラホマシティへ移行したサンダーですが、昨年からの悪い流れを断ち切れず、開幕から連敗が続きヘッドコートのP・J・カーリシモを、シーズン途中で解約する事態となりました。

新たにヘッドコーチに就任したスコット・ブルックスはデュラントを本来得意なシューティングガードで起用し、さらに2008年のドラフト4位で指名したラッセル・ウェストブルックを積極的に起用するようになります。

最終的に2008~2009シーズンは23勝59敗と大きく負け越しましたが、来シーズンでの飛躍が期待されるシーズンとなりました。

スコット・ブルックスの采配により、オクラホマシティ・サンダーは2009~2010シーズンでは開幕から勝率5割をキープし、昨シーズンの23勝を大きく上回る50勝32敗でプレーオフ進出を決めました。

デュラントの活躍はめざましく、平均30.1得点、7.6リバウンド、2.8アシストを記録し、レギュラーシーズンMVP投票でレブロン・ジェームズに次ぐ2位に選出されています。

さらにNBA史上最年少となる21歳197日での得点王となり、チーム・個人にとって飛躍のシーズンとなりました。

そしてNBA5年目となる2011~12シーズンでは自身初のNBAファイナルに進出します。

ファイナルデビュー戦となった初戦で、アレン・アイバーソンの48得点に次ぐ36得点の活躍でチームを勝利に導くも、2戦目以降はエース対決となったレブロン・ジェームズを止めることができず、1勝4敗で自身初のNBA制覇を逃しました。

#3.【2016~】ゴールデンステート・ウォリアーズ

2016年オフに決定したゴールデンステート・ウォリアーズへの移籍は、当時チームメイトでもあり親友であったウェストブルックにも話していなかったそうです。

この移籍はNBA優勝を目的としたもので、移籍交渉を許されたのは優勝の可能性が高い6チームに限られていました。

  • オクラホマシティ・サンダー
  • ロサンゼルス・クリッパーズ
  • サンアントニオ・スパーズ
  • ボストン・セルティックス
  • マイアミ・ヒート
  • ゴールデンステート・ウォリアーズ

交渉は数日間に及び、最終的に2015~2016シーズン73勝9敗という歴代最多勝利記録を作ったウォリアーズを選びました。

世間からの批判は物凄く、特にチェサピークエナジー・アリーナで行われた古巣サンダーとのアウェイ戦では、終始デュラントに対するブーイングが浴びせられました。

しかし、その試合で34得点の大活躍を見せ、チームを勝利に導いたデュラントは、3年連続となったクリーブランド・キャバリアーズとのNBAファイナルでも平均35.2得点8.4リバウンド、5.4アシストを記録し、見事目標であったNBA制覇を移籍1年目にして達成しました。

(3)ゴールデンステート・ウォリアーズ移籍による批難

恐らく別のチームへの移籍であれば、ここまで批難されることはなかったでしょう。

2015~2016シーズンのカンファレンスファイナルでは、ゴールデンステート・ウォリアーズ相手に3勝1敗と勝ち越し、あと1勝でファイナル出場というところまで追い詰めながらも、まさかの3連敗でファイナル出場を逃す悔しい結果となりました。

しかし、オクラホマシティ・サンダーのファンは誰もデュラントを責めることをしませんでした。

2013~2014シーズンはラッセル・ウェストブルックが怪我をし、今度は2014~2015シーズンにデュラントが怪我をし、2人揃った2015~2016シーズン、前年優勝のウォリアーズ相手に善戦できたので、来年こそは優勝できるとファンは期待していたからです。

オクラホマシティ・サンダーのファンだけではありません。これまで「レブロンの次に上手い」と常に2番手の評価だったデュラントが、遂にレブロンを超えるのではないかと期待し始めたのです。

2016年オフのゴールデンステート・ウォリアーズ移籍は、これらの期待を裏切る形となってしまいました。

この移籍をきっかけにデュラントは「裏切者」「臆病者」「卑怯者」などの批判を受けるようになり、今では「最も嫌われているNBA選手」と呼ばれてしまうようになりました。

2.デュラントのプレイの特徴

2018年1月10日のロサンゼルス・クリッパーズ戦で、レブロンジェイムスの28歳17日に次ぐ、29歳103日で通算20000得点を達成したでデュラント。1試合平均27.1点というハイアベレージを記録しているデュラントは、多くのオフェンススタイルを持っています。

NBA屈指のスコアラー、デュラントのプレイスタイルを紹介します。

デュラントのプレイスタイル

・クロスオーバーの速さ

・高い打点から放たれるアウトサイドシュート

・ポストアップからの1on1

・ハイライト

(1)クロスオーバー

ケビン・デュラントのストロングポイントは圧倒的な得点能力です。これまで4度のNBA得点王に輝き、2018年までのキャリア平均得点が27.1点とレブロンジェームズの27.2点に全く引けをとりません。

大量得点を可能にしているのが、クロスオーバーの速さです。

高校1年生までPG(ポイントガード)していたデュラントは、206cmとは思えない素早いハンドリングと、長い手足を活かして1歩目でディフェンスをかわせる、クロスオーバーの速さが持ち味です。

(2)高い打点から放たれる3Pシュート

ルーキーシーズンこそ28.8%と低い3P成功率となりましたが、その後のシーズンでは40%近い3P成功率を残しています。

206cmの高身長と225cmのウィングスパンを最大限利用し、高い打点でシュートを放つことで相手にブロックされることなく3Pシュートを決めることができます。

高い3Pシュート成功率があることで、厳しくマークに来たディフェンスをクロスオーバーで抜ける。

このようなオフェンスの好循環が、デュラントをNBA屈指のスコアラーに成長させています。

(3)ポストアップからの1on1

デュラントは206cmの身長を生かしたポストプレイを得意としています。

ミドルレンジからのシュートも打てるので、デイフェンスの状況に合わせてシュート・パス・ドリブルを使い分け、オフェンスの流れを作ります。

ポストでパスがもらえなくても、アウトサイドに出てパスをもらい、もう一度勝負ができるのも、デュラントの強みの一つです。

(4)ハイライト

通算20000得点以上を決めているケビン・デュラントは、印象的なプレイがたくさんありますが、今回注目したのはミルウォーキー・バックス戦のクロスオーバーからのダンクです。

デュラントのフェイントに一瞬反応したバックスのヤニス・アデトクンポの動きを見逃さず、クロスオーバーで完全に相手を置き去りにしています。

ハンドリングが上手いデュラントだからこそできる、細かいフェイントがゴールに結びついたプレイです。

3.デュラントのエピソード

2016年オフのゴールデンステート・ウォリアーズ移籍への移籍により、デュラントは「臆病者」「裏切者」などNBAファンから批判を受けるようになりました。

この移籍は、レブロン・ジェームズが2010年にクリーブランド・キャバリアーズからマイアミ・ヒートに移籍した時よりも、ひどいバッシングを受けています。

KDの愛称で呼ばれるデュラントの性格やエピソードを紹介します。

デュラントのエピソード

・Twitterの偽アカウント作成
・レブロン・ジェームズとの関係
・背番号35番の意味

(1)Twitterの偽アカウント作成

プレイ中はNBAでも屈指のスコアラーですが、実はとても繊細な一面もあります。

繊細なデュラントにとってSNSで浴びせられる誹謗・中傷は耐え難いものでした。

そして負けず嫌いでもあるデュラントは、自分に対する批判に対抗するために、Twitterで実名ではない第3者の偽アカウントを作成し、自信を擁護するツイートをしています。

しかし、デュラント本人のアカウントに来ているファンからの質問を、偽アカウントに来ている質問と勘違いしてツイートしてしまいます。

「サンダーを退団した理由について聞かせて」という質問に、監督や選手の実名を出して批判したツイートは炎上し、デュラントの評判はさらに悪化しました。

ツイートは既に削除され、偽アカウントでツイートしていたことに対しても「子供じみた行為だった。投稿したすべての文章が愚かな表現だった。謝りたい」と謝罪をしていますが、デュラントに対する非難の声は今でも続いています。

(2)レブロン・ジェームズとの関係

何かとレブロンと比較され、常に「レブロンの2番手」と呼ばれていますが、デュラントのオフェンス力を見ればレブロンを超える日も遠くはないと思います。

レブロンもデュラントの力を認めており、「自分が欲しいチームメイト」リストでデュラントを一番最初に挙げています。

オフにはレブロンと一緒にワークアウトを行うなど、シーズン中は同じウエスタン・カンファレンスでプレイしながらも、互いにリスペクトしあう関係になります。

(3)背番号35番の意味

デュラントの背番号はテキサス大学時代から現在のゴールデンステート・ウォリアーズに至るまで、ずっと35番です。

この番号は、デュラントが8歳のころに所属していた青少年チームのコーチで、35歳の若さで亡くなったチャールズ・クレイグを因んだ番号だそうです。

ちなみにチームメイトのステファン・カリーは、元NBA選手でもある父親デル・カリーの背番号30を受け継いでいます。

このようにNBA選手の背番号には、選手それぞれのこだわりがある場合が多いです。

4.2019年移籍の噂

2019年のオフにフリーエージェントとなるデュラント。

今季限りでゴールデンステート・ウォリアーズから移籍するとの噂が出ていますが、デュラント以外にも、2019年のオフには多くのスターがフリーエージェントになります。

  • カイリー・アービング (ボストン・セルティックス)
  • クレイ・トンプソン (ゴールデンステート・ウォリアーズ)
  • ジミー・バトラー (ミネソタ・ティンバーウルブズ) など

その中でも、最近の言動やチームメイトの反応から、デュラントが移籍をする可能性は高そうです。

移籍の可能性が高い理由

・大型契約を望んでいる
・チーム内の口論
・デュラント中心のチームで優勝

#1.大型契約を望んでいる

これまでウォリアーズと単年契約を結んできたデュラントですが、他のスター選手が1億ドルを超える大型契約を結んでいることに対し、「自分にも大型契約が相応しいと思う。今は大型契約のことを考えている」と2018年10月24日ワシントン・ウィザーズ戦後のインタビューで、本音を語っています。

ウォリアーズは2019年オフに主力選手のクレイ・トンプソンもフリーエージェントとなり、両選手がマックス契約を果たすのは難しくなります。

トンプソンはチームの生え抜き選手であり、以前から残留を希望していることもあり、デュラントが他のチームへ移籍し、複数年の大型契約を結ぶ可能性が高いです。

#2.チーム内の口論

2018年11月13日のロサンゼルス・クリッパーズ戦の試合中に、ウォリアーズのドレイモンド・グリーンとデュラントがベンチで口論する場面が見られました。

発端は試合終盤にリバウンドを取ったドレイモンが、フリーのデュラントにパスを出さず、ターンオーバーをしてしまったことで延長戦にもつれたことでした。

気になるのはパスを出さなかったことに怒ったデュラントに対し、ドレイモンドが「今シーズンでフリーエージェントになるんだから関係ないだろ」というような発言をしたことです。

本来、NBAでの移籍は珍しくないことで、チーム内での移籍話はタブーとされてきました。

その為、ウォリアーズは「チームに悪影響を及ぼす行為」として、ドレイモンドに1試合の出場停止処分を科していますが、すでにチームとしてもデュラントの移籍が決定しているのではないか、といったことが推測されます。

#3.デュラント中心のチームで優勝

ゴールデンステート・ウォリアーズに移籍し、見事2年連続でNBA優勝を果たすことができました。

しかし、2年連続でファイナルMVPをデュラントが獲得したとはいえ、やはりウォリアーズと言えばステフィン・カリーのチームであることは変わりません。

NBA優勝という目標を達成したデュラントが、今度は自分中心のチームで優勝することを目標とし、移籍することは大いに考えられます。

5.ケビン・デュラントのシューズ

デュラントは2007年のドラフトで全体2位指名を受けると、ナイキと7年6000万ドルの大型契約を結びます。

新人としてはレブロン・ジェームズが、在学中にナイキと交わした7年総額9000万ドルに次ぐ、歴代2番目の金額となりました。

この時、アディダスからは7000万ドルの契約を持ち掛けられていましたが、長年使用していたナイキとの契約を選びました。

マイケル・ジョーダンに憧れていたデュラントは、ジョーダンシリーズのバスケットシューズを幼少期から履いていたそうです。

(1)NIKE KD1 X

「NIKE KD1 X」は2008~2009シーズンに着用された、デュラント初のシグネチャーモデルのシューズです。

今でこそ多くのシグネチャーモデルが発売されていますが、当時NIKEからシグネチャーモデルを出していたのは、コービー・ブライアントとレブロン・ジェームズの2人だけでした。

2007~2008シーズンの新人王に輝いたデュラントは、NIKEでシグネイチャーモデルを与えられたことで、名実ともにスーパースターの仲間入りを果たします。

デュラントの瞬発力を最大限に活かすため軽量化されたKD1 Xは、後足部にNIKE ZOOM AIRを搭載し、吸収した衝撃を瞬時に力へ変えられる反発性に優れたモデルとなっています。

(2)NIKE KD2

デュラントのセカンドシグネチャーモデルとして発売された「NIKE KD2」。

2009~2010シーズン、さらに2010年の世界選手権ではアメリカ代表としてNIKE KD2を着用しています。

世界選手権では、レブロン・ジェームズなどのスター選手が相次いで出場を辞退するなか、平均22.8得点でチームを優勝に導き、大会MVPに輝きました。

NIKE KD2は当時珍しかったストラップを装備しており、ジャンプやクロスオーバなど激しい動きにも対応できる、ホールド感の高いシューズになっています。

デザインもシンプルで、アメリカ代表選ではUSAカラーのシューズを着用しています。

(3)NIKE KD3

「NIKE KD3」はオクラホマシティ・サンダーに所属していた2010~2011シーズンに着用され、試合ではオクラホマシティ・サンダーのホーム・アウェイのユニフォームに合わせて、シューズの色を変更していました。

メッシュ素材をサイドパネルやアッパーのヒール部分などに使用することで、質感を出したモデルになっています。

2010年のクリスマスには、クリスマスカラー「イエロー・グリーン・レッド」の限定シューズがケビン・デュラント、コービー・ブライアント、レブロン・ジェームズ3人のNIKEシグネチャーモデルから発売され、KDシリーズからはオールイエローのKD3がリリースされました。

(4)NIKE ZOOM KD4

2011~2012シーズンに着用された、デュラント4作目のシグネチャーモデルには、足首を固定するためのインターレースフィットシステムが採用されています。

これまでのストラップとは違い、足首全体をホールドすることでア足首にかかる負担を減らし、ソールの ZOOM AIRに力を集中させることが可能になりました。

アッパーにはハイパーフューズ加工を施しているので、これまで以上の軽量性と通気性を実現したシューズとなっています。

2012年オフに行われたロンドンオリンピックでは、ZOOM KD4を着用し、デュラントは得点王に輝くなどアメリカの金メダル獲得に貢献しました。

(5)NIKE KD5

2012~2013シーズンに使用された「NIKE KD5」は、シリーズ初のローカットモデルです。

オフにワークアウトを行ったレブロン・ジェームズとの差を埋めるために、ディフェンス面での強化に力を入れたシーズンで、より動きやすいローカットのシューズが採用されています。

アウトソールにはこれまでのシリーズ同様に、ズームエアクッショニングシステムが搭載されていて、柔軟性と瞬発性に優れたシューズになっています。

(6)NIKE KD6

「NIKE KD6」は前作のNIKE KD5よりもさらにローカットのシューズで、サッカーシューズにも似たデザインが話題を呼びました。

ローカットながら2層のフライワイヤーを使用することで、しっかりと足を固定しながら高いホールド感を実現したシューズです。

ソールの前足部にはクッション性の優れたズームエアを使用し、後足部には衝撃を吸収するマックスエアが使用されており、デュラントの素早いフットワークをサポートしています。

(7)NIKE KD7

2014~2015シーズンに使用された「NIKE KD7」は、デュラントの希望で「雷」をイメージしたデザインになっています。

デュラントが望む、しっかりとしたサポートと安定性に加えて、早い動きができるようにNIKE KD6を改良したシューズです。

「雷」のイメージは、デュラントが子供の頃に気象予報士になりたかったことと、雷のように早くなりというところからきているそうです。

(8)NIKE KD8

オクラホマシティ・サンダー最後のシーズンとなった2015~2016シーズンに着用した「NIKE KD8」。

これまでのシリーズ同様に柔軟で快適な履き心地に加え、サポート力とホールド感が強化されたシューズです。

シンプルなデザインながら高いフィット感が今でも人気で、特に2015年のクリスマスに発売されたスペシャルホリデーモデル「KD 8 Christmas」はブラックとホワイトが拮抗するパレットデザインが人気で、プレミア価格がついています。

(9)NIKE ZOOM KD 9

NIKE KDシリーズで初めてフライニットを採用した「NIKE ZOOM KD 9」は、「このシューズは今の私にっとて完璧なものになっている」とデュラント自身がコメントするほど、完成度の高いシューズになっています。

ソールには「ズームエアバックニット」が搭載され、優れた衝撃吸収性と高いホールド性を実現しています。

NIKE ZOOM KD 9を着用して挑んだ2016~2017シーズンは、移籍したゴールデンステート・ウォリアーズをNBA制覇に導き、デュラントはプレーオフMVPに輝きました。

(10)NIKE KD10

NIKE KDシリーズの記念すべき10作目になる「NIKE KD10」には、伸縮性の低く頑強なフライニットが使用されています。

最新のテクノロジーを駆使し、バスケットボール向けにブレンドされた糸を使用することで、足を包み込むような理想的な履き心地を実現しています。

シリーズ10作品目としてリミテッドモデルも複数リリースされています。

黒人歴史週間(ブラックヒストリーマンス)を祝してリリースされたNIKE ZOOM KD10 LMTD “BHM”は、売り上げの一部がアフリカ系アメリカ人団体に寄付されています。

(11)NIKE KD11

2018~2019シーズンに使用されている11作品目のシグネチャーモデル「NIKE KD11」は、これまでのシリーズの良い部分を踏襲し、ソール部分に革新的な機能を加えたシューズになっています。

これまでの頑丈なフライニットアッパーに、新しいクッショニングを組み合わせることで、デュラントの予測不可能な動きにも対応しています。ソールは吸収をサポートするためにかかと部分を厚くし、つま先に向かって薄くなるプルタブエクステンションとなっています。

今作はデュラントが好む履き心地を徹底的に追及したシューズとなっており、リリースまでに18回もの試作を重ねたそうです。

まとめ

2018~2019シーズン、NBA3連覇を目指すゴールデンステート・ウォリアーズの中心選手でもあるケビン・デュラントですが、2019年オフにはニューヨーク・ニックスへの移籍も噂されています。

ニューヨーク・ニックスは2019年のドラフトで、全体2番目の指名権を持っています。ドラフトでは先日のマウイ・インビテーショナルで名門デューク大学を破り、MVPに輝いた日本代表の八村塁の上位指名が予想されます。

ケビン・デュラントと八村類の共演が見られるのか、今後の去就にも注目です!

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